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アウトドアナイフのブレード鋼材の種類別おすすめ用途
「アウトドアナイフを買いたいけどどれがいいの?」
「アウトドアナイフ選びで失敗したくない。」
こんなお悩みをお持ちの方いないですか?
キャンプやブッシュクラフトなどに必要不可欠な物といえば、アウトドアナイフですよね。
アウトドアナイフは様々なタイプのものがあるので何が自分に合っているか迷っている方も多いかと思います。
そこで本記事では以下の内容でアウトドアナイフのブレード鋼材に注目した解説をします。
・ブレード鋼材の種類
・迷っている方におすすめの1本
ぜひアウトドアナイフ選びの参考にしてください。
ブレード鋼材の種類
ブレード鋼材の種類は大きく分類するとステンレス鋼と炭素鋼の2つに分けられます。
ステンレス鋼
ステンレスは鉄にクロムやニッケルの含有させることで、耐食性(錆びにくさ)を向上させた金属です。錆びにくいと管理もしやすいので、安価なステンレス鋼材は初心者に向いていると思います。
炭素鋼
炭素鋼は鉄に炭素を含有させることで、強度と靭性を向上させた金属です。
一般的に加工がしやすいとされてますので、ナイフにおいては砥ぎやすいのが利点です。
鋼材の種類
それでは鋼材の種類と特徴について簡単に解説していきます。
青紙鋼
青紙鋼は切れ味抜群で、肉や魚を捌くときに向いています。
板前さんが使う包丁や、アウトドア用では剣鉈などに多く使用されており、料理をする時におすすめです。
錆に弱いので使用したら水分をこまめにふき取る必要があります。
また、硬度が高いので、アウトドアでの使用で衝撃を与えるような使い方をすると刃こぼれを起こしやすいので、扱い方には注意が必要です。
1095高炭素鋼
アメリカの構造用高炭素鋼で対磨耗性に優れ研ぎやすい鋼材です。
1095Cro-Van
Ka-Bar社が1095に改良を加えた鋼材で切れ味がよく、対磨耗性にすぐれた鋼材です。
A-2鋼
工具鋼で靱性に優れ、切れ味がよく、比較的に研ぎやすくバランスのとれた鋼材です。
O-1鋼
アメリカ製の炭素工具で靱性に優れた鋼材ですが、ややさびやすい鋼材です。
M2鋼
一般的に高速度工具鋼とよばれていて、おもに金属研削用の工具によく使われる鋼材です。
M4鋼
M4は高速度鋼で、切れ味の追及に特化したモデルに採用されています。
その切れ味は、まるで生地をカッティングしているようだと言われています。
また、刃持ちがとても素晴らしくメンテナンスが容易です。
スウェーデン鋼
スウェーデン製の鋼材で工業用とうにも幅広く使用される鋼材です。対磨耗性に優れ、研ぎやすくバランスのいい鋼材です。
440C
ステンレスの中でも比較的サビにも強く、ナイフ鋼材としてばバランスのとれた鋼材です。
N690
オーストラリアで開発されたステンレス鋼で、440に近い鋼材でバランスが良く耐摩耗性があり、釼持ちもよく、錆びにも強いです。
8Cr13MoV
中国製のステンレス鋼材でコストパフォーマンスに優れた鋼材です。
AUS‐8
日本製のステンレス鋼でクロームの含有率が低い為、研ぎやすく扱いやすい鋼材で、値段も安いので初心者向けです。
似たような鋼材として6A、10Aも有り、中国製だと8Cr13MoVが類似鋼材になります。
12C27
ノルウェー製のステンレス鋼で、440Cと同様にバランスのとれた鋼材です。
14C28M
12C27の製造メーカーのサンドヴィック社が高性能ナイフ専用鋼材として開発したステンレス鋼材です。高硬度および耐食性の優れた鋼材です。
VG-10
日本製のステンレス鋼で、靱り強く、加工性、鍛造性にすぐれています。
D2鋼
D2鋼はセミステンレスとも呼ばれ、ステンレスと炭素鋼の中間的な鋼材です。
硬度が高く、耐久性があるのでバトニングなどハードな使い方をする時におすすめです。
硬度が高いので刃持ちが良い反面、研ぎにくく、チップなどにも注意です。
154CM
飛行機のエンジンに使用された鋼材で、耐摩耗性、対衝撃性、対腐食に優れた高級鋼材です。
ATS‐34
日立金属が開発したカーボンとクロームを多く含有させた特殊ステンレス鋼材です。
良い切れ味、粘り強さ、錆びに対する強さを兼ねそろえているのでナイフの鋼材としてとてもバランスがいい鋼材です。154CMと同等の性能を有する鋼材です。
ダマスカス鋼
異種の金属を重ね合わせて作られた鋼材で、重ね合わせた金属を折り返し造られる構造過程で縞模様に似た表面が現れるのが特徴です。
綺麗な模様と重厚な輝きの為、見た目重視な方におすすめです。
ステライト6‐k
Deloro Stellite(デロロステライト)グループが製造したコバルトを主成分としたコバルトクロム合金鋼材で、塩水に浸しても錆びる事がなく、熱処理も不要の鋼材です。
硬度がとても高いのが特徴ですが、加工がしづらい為に高価な物が多く中級者向けです。
ZDP-189
ナイフ愛好家のために開発された鋼材で超高硬度で耐摩耗性と耐食性にも優れた刃物用鋼材でです。
H‐1鋼
H-1鋼は錆に強く、海水に長時間浸すことが可能です。
釣りやダイビングなど水辺でのアウトドアが好きな方におすすめです。
切れ味は他の鋼材よりも劣りますが、値段と切れ味が比例するので、あまりに安い物以外は十分な切れ味です。
4116
ドイツのThyssenKrupp steel(ティッセンクルップ・スチール)で作られたきめの細かいステンレス鋼で、420、440のステンレス鋼よりも高い強さとエッジの保有力が優れています。
3G
非常に硬く、切れ味が持続する3層構造の高級鋼材です。
Elmax
ボーラー・ウッデホルム社製の粉末治金鋼で、スーパーステンレス鋼とも呼ばれています。耐摩耗性、対衝撃性、対腐食すべての点において最高のパフォーマンスを有する高級鋼材です。
CPM-3V
アメリカ製の工具鋼で耐靱性、耐摩耗性、耐食性に優れ、切れ味よい高級鋼材です。
CPM Cru-Wear
3V鋼と同じメーカーの鋼材で対衝撃性は3V鋼に劣りますが、耐靱性、耐摩耗性については3V鋼以上と発表されている鋼材です。
CPM S35VN
米国クルーシブル社製の高炭素粉末ステンレス鋼です。耐摩耗性、対衝撃性、対腐食に非常に優れた高級鋼材です。
CPM-154
CPM-154は 1971年 にラブレス氏 によってカスタムナイフに採用されてから、多くのメーカーやユーザーから支持をうけた、154CMのを粉末鋼で再現された鋼材です。
CPM MagnaCut
CPM Magna-cut(マグナカット)は2021年にアメリカのクルーブル社で製造された新鋼材のステンレス鋼です。
従来のステンレス鋼と比べ耐食性・靱性・硬度・研磨性に優れた鋼に仕上がっており、世界中のナイフメーカーが注目している鋼材です。
以上ナイフの鋼材についてご紹介でした。
鋼材にはそれぞれメリットとデメリットがあるので、一概にどの鋼材が良いとか悪いとかは言えません。
あなたの経験や使用目的を考慮して、最適な鋼材を選択すると良いでしょう。
ナイフの鋼材やデザインにこだわりたい、長く愛用したいと誰しも思うはずです。
ですが実際に使ってみると、ナイフはある意味消耗品であり、野外でどこに置いたか忘れ失くすことも多々あります。
高価なものだと失くした時のダメージが大きいので、まずは安くてサビにくいオールマイティーに切れるものをおすすめします。
ナイフ使いに慣れてきたらデザインや、自分の用途にあった鋼材を選びましょう。
まとめ
本記事ではアウトドアナイフのブレードの鋼材について紹介しましたが、アウトドアナイフ選びは扱いやすさも重要です。
重量や長さも考えながら、アウトドアにおいての用途に合わせたナイフ選びをすると、よりいっそうアウトドアが楽しめるようになるでしょう。
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